天使の記憶
2012.11.07 Wednesday
もう2ヶ月も前になるのですが
私は20代の前半に彼のもとでアシスタントとして働いていました。
当時のアシスタントは私ひとりだったので
彼の多彩なお仕事のすべてをお手伝いしていたのです。
彼の仕事は、グラフィックデザインやイラストレーションをはじめ、
コンサートやファッションショーの舞台美術、衣装デザイン、オブジェ制作と
本当に多岐に渡り、実に多忙な日々を送っていました。
そして、当時のオフィス「TABOU」には
先鋭的なアーティストやミュージシャン、モデル、エディターなど華々しい業界人が
つねに出入りしていて、仕事の内容とともに実に刺激的でした。
本当にその後のベースを育む、学び続ける日々でした。
当時、彼は寛大にも
私がフリーランスの仕事に時間を費やすのも認めてくださり
素晴らしい学びと実践が日常となっていました。
そして、彼のすべてから
いちアーティストとして存在するということを
教えていただいたのだと感じております。
彼は当時から、
彼の独特の美意識のもと、天使を描き続けています。
そう、このブログの天使も彼の作品です。
その気高さは私の持つ天使のイメージに重なります。
宗教画に観る、ぷくぷくとした幼子の天使ではなく
涼やかな強さを持つ、凛々しい姿の。
そして、それは彼の世界観に繋がっています。
その世界観のベースに「ウィーン少年合唱団」の清らかさが存在したことを知り
とても嬉しくなりました。
本当に感謝です。
ご活躍を心から応援しております。
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